2023/11/12投稿 2023/12/12追記
子どもの偏食と原因
食事が始まると、子どもの「偏食」気になりますよね。
偏食とは、一般的に特定の食品を嫌って食べない、あるいは限られた食品ばかりを好んで食べるような偏った食事をすることを指します。
厚生労働省によると平成27年に行った乳幼児栄養調査では、およそ3人に1人が子どもの偏食に悩んでいるそうです。
参考:平成27年度 乳幼児栄養調査結果の概要 |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
原因
味覚の発達
もともと子供の味覚は大人よりも鋭く、中でも苦味と酸味は人間が本能的に「食べてはいけないもの」として判断すると言われています。好みが安定する前に様々な食材に慣れていくことで、成長とともに味覚が変化します。子どもの頃は苦手だったけど、大人になって食べれるようになった!なんて経験がある方も多いのではないでしょうか。
新しい食材への抵抗感
子どもは新しい食材に対して警戒心を持ちがちです。大人でも慣れていない食材や味付けに抵抗感があったりしませんか?食事に新しさを取り入れる際には、視覚・嗅覚・味覚、徐々に慣れさせる工夫が必要です。
視覚的な要素
食事の見た目は子どもにとって重要です。彩り豊かで楽しげな料理は食欲を刺激しやすく、食材の形や色を工夫して子どもの興味を引くことも好き嫌いを減少させる方法のひとつとなります。
環境やストレス
食事のマナーが気になってついつい口を出しすぎてしまうこと、ありませんか?「よく噛んで食べて」「肘付かないで」など食事中に言われすぎると、せっかくの食事の時間も楽しめなくなってしまいます。リラックスして食事ができる、楽しい食卓の雰囲気を心がけましょう。
親の影響
親の食事習慣が子どもに与える影響は大きいです。親の嫌いなものは食卓にはなかなか並ばないことも多いかと思いますが、バラエティ豊かな食事を摂ることで子どもも食を学びやすくなります。
お腹が空いていない
食事の時間が不規則であったり、間食が多かったりすると食事する時間にそもそもお腹が空いてないなんてことも。食事の時間にお腹が空くように、食事をとる時間や間食の量を調整するのもひとつの方法ですね。
偏食の改善策
子どもの年齢によっては、食材の大きさや固さによって食べにくいことが原因ということもありますが、他にもすぐに実践できる改善対策があるのでご紹介していきます!
味覚の発達
様々な味付けを取り入れた食事を提供し、子どもが徐々に味に慣れるように心掛けましょう。同じ食材でも味付けや調理方法を変えることで食べられるようになることもあります。
前は食べたのに今日は食べないなんてこともありますが、深く考え込まずに味付けや調理方法、盛り付け方を変えるなどして根気よく出してみてください。
なかなか食べてくれないと、イライラしたり悲しくなってきたりしますが気持ちが疲れたときは少しお休みしてリフレッシュしてくださいね。
新しい食材への抵抗感
新しい食材を取り入れる際には、子どもが一緒に料理に参加することで興味を引き起こしやすくなります。外側と中側で色の違う野菜を見せたりと、料理の過程で新しい発見をしながら楽しみましょう。
また新しい食材を少量から導入することで、抵抗感を軽減できます。『この○○(食材)を食べると、こんな良いことがあるんだよ』というような良い効果についてお話しするもの良いですね。
視覚的な要素
料理を彩り豊かにし、食事を楽しそうに見せることが大切です。食材の形や色、盛り付け方を工夫して、子どもの興味を引くよう心がけましょう。
子どもと一緒に盛り付けをすることも、食事に興味を持つきっかけとなることがあります。
環境やストレス
食事の際にはリラックスした雰囲気を作り出し、子どもが安心した気持ちで食事ができるようにしましょう。また、日常のストレスを軽減するために、十分な休息や遊びの時間を確保しましょう。
体を動かすことでお腹が空き、食事に対して積極的になることもあります。
親の影響
親がバランスの取れた食事を心がけることで,子どもも真似しやすくなります。
家族全体で一緒に食事を楽しむことで、好みの多様性が広がります。また、苦手なものを無理に食べさせるのは逆効果です。食事=嫌な時間という印象は偏食の改善にはなりません。
偏食が及ぼす悪影響
厚生労働省によると、偏食が及ぼす悪影響には、貧血、便秘、必要な栄養素の不足から抵抗力低下、感染症にかかりやすくなる、気力低下、イライラしやすくなる、などがあろます
厚生労働省:「食を通じた子どもの健全育成(-いわゆる「食育」の視点から-)のあり方に関する検討会」報告書について (mhlw.go.jp)
貧血
特定の栄養素(特に鉄やビタミンB12など)が不足することにより、赤血球の生成が十分に行われず、貧血のリスクが高まります。これは疲労感や集中力の低下などにつながります。
便秘
食物繊維不足や水分不足が偏食から生じやすく、これが便秘を引き起こす可能性があります。適切な食物繊維は腸の動きを促進し、健康な腸内環境を維持するのに重要です。
必要な栄養素の不足
特定の栄養素が不足すると、身体の正常な機能が妨げられ、成長や発達に影響を与える可能性があります。例えば、カルシウムの不足は骨の発育に影響を与えることがあります。
抵抗力低下
免疫機能が十分にサポートされない場合、偏食は抵抗力の低下を招き、感染症に対する耐性が弱まる可能性があります。
感染症にかかりやすくなる
偏った食事は免疫機能の低下を招くため、ウイルスや細菌などの感染症にかかりやすくなります。
気力低下
栄養不足が脳機能に悪影響を与え、気力や注意力の低下を引き起こす可能性があります。
イライラしやすくなる
栄養のバランスが崩れると、神経伝達物質のバランスも乱れ、イライラやストレスの感受性が増す可能性があります。
おわりに
いかがでしたか?
子どもによって食の好みがあるのは当たり前です。食材の固さ、味付け、調理方法など工夫をしてみてお子さんの好みを見つけてあげてくださいね。
なかなか食べてくれないと焦ってしまいますが、成長に伴い偏食は和らいでいくとも言われています。
ゆっくり改善策を進めていき、子どもたちが健康な食習慣が身に付くといいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!