もし、自分の子どもがいじめの“加害者”になってしまった場合、親は何をしなければならないのでしょうか。
すぐさま子どもの手を引っ張って相手の子へ謝りに行きたいところですが、まずは冷静になり事実を知りましょう。子どもの話を聞き、学校の先生へ確認をし、被害者の状況を聞く。子どもが普段から仲良くしている子から話を聞くことも良いでしょう。
自分の子どもがいじめの加害者になったということは、親として衝撃的でショックも大きいですが、どんな事情があったとはいえ人を傷つけたことは事実です。
しっかりと事実を受け止め、親としての対応をしていきましょう。
理解と受け入れの第一歩
子どもの行動を冷静に観察する方法
いじめる側になっていると、次のようなサインが出ていることがあります。
- 言葉づかいが荒くなる。
- 言うことを聞かない。
- 人のことをバカにする。
- 買った覚えのない物を持っている。
- 与えたお金以上のものを持っている。
- おこづかいで買えないものを持っている。
子どもの普段の行動や態度に変化が見られるか観察しましょう。急激な変動は潜在的な問題を示すサインとなっていることがあります。
いじめの現実を受け入れるための親の心構え
自分の子どもがいじめの加害者になったというのは、とても受け入れにくいことです。
『自分の子どもがいじめをしたなんて信じられない』『相手の子が誤解しているのかも』と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、もしいじめられた子がいるのなら真摯にその事実を受け止めて、しっかりと「謝罪」をしましょう。
いじめをしたことの責任は避けて通れません。子どもの行動には親も一定の責任が伴います。
過去の出来事や家庭環境などを振り返り、子どもがなぜそのような行動をしたのかを冷静に考え受け止めましょう。
専門家の協力とサポートを活用する
専門家のアドバイスを求めるタイミングと方法
自分の子どもがいじめ加害者となった場合には、常に冷静を保つことが難しいこともあります。
時に感情的になりそうな気持を抑えて再発防止に努めるのは、逆効果になることもあるので親が親としての責任を抱え込んで悩む場合には専門家に相談するのも良いでしょう。
カウンセリングや心理的サポートのメリットと具体的な活用法
いじめ加害者に対するカウンセリングは、いじめを行う人が自分の行動を振り返り、自己理解を深めることができる場です。
自分の行動について振り返り考えることで、自分がなぜいじめを行ったのか、その時どんな感情があったかを理解することができます。
またカウンセリングを行うことで相手や周りにどのような影響を与えているのかを知ることができ、その影響を受けた人に対して謝罪をすることができます。
いじめ加害者に対するカウンセリングは、いじめを行う人が自分自身を見つめ直すことができる貴重な機会です。
対処策と行動プランの構築
親子で協力して改善を目指す
まず、冷静で協力的な態度を持ち、問題行動を共に理解することが大切です。いじめ加害者本人が罪の意識と深い反省をもって再発防止を決意するきっかけをつくりましょう。
- オープンなコミュニケーション: 親子間でのオープンな対話がポイントです。子どもの感情や考え、親の気持ちや愛情を共有し、お互いの立場を理解することで、協力関係を築きます。
- 共通の目標の設定: 親子で共通の目標を設定しましょう。例えば、他者への配慮や言葉がけ、ポジティブな行動などが挙げられます。これにより、改善に向けた具体的な方向性が明確になります。
- 行動計画を立てる: 親子で協力して、問題行動に対処する具体的な行動計画を立てましょう。「なぜその気持ちになるのか」「そのような場合どうすればよいのか」など約束事やポジティブな行動を具体的に絞り、実践していけるよう考えます。
- 専門家の協力を得る: 心理カウンセリングや専門家のサポートを受けましょう。専門家は冷静な視点で問題行動の背後にある要因を理解し、適切なサポートを提供します。これにより、改善プロセスがスムーズに進むでしょう。
- 進捗のモニタリングとフィードバック: 設定した目標に向けて進む中で、進捗をモニタリングし、定期的にフィードバックを行いましょう。ポジティブな変化に焦点を当て、努力や成果を認めることが大切です。
おわりに
いかがでしたか？
子どもがいじめの加害者になるという現実に向き合うことは、親にとっても心の重荷を感じることでしょう。
しかし、大切なのは非難や責任転嫁ではなく、問題と真摯に向き合い過ちを償うことです。そして共に成長し、一歩を踏み出すことです。
親として子どもとともに問題に向き合い、私たちが築く家庭やコミュニティが、子どもにとって安心で理解ある場であることを願っています。
最後まで読んできただき、ありがとうございました。
